11:00
EAN : | % |
PO2 : | |
MOD : | |
ERD : |
E
11:38
PD -11m
PD+ -15m
(a)MDT 130min
(a)MDT 75min
D 38min
STOP | 0min |
RNT | 0min |
ADT | 38min |
TNT | 38min |
Name | Age | Gender | Bar. | Note | |
---|---|---|---|---|---|
Start | End | ||||
male | 本業の IT 系企業のお客さん。営業職。 | ||||
female | 本業の IT 系企業のお客さんの妻になる人 | ||||
male | 本業の IT 系企業のお客さんのご友人 | ||||
others | 現地で一緒になった多くの人たち | ||||
Notes:
初めての雲見。ビーチダイブ。
IT 企業に勤めていた時の東京長期出張時代、常駐していた客先の若い営業さん意気投合して 1 泊でダイビングに出かけることに。連れて行ってくださいよ、と言われたので、こっち (関東) は大瀬崎くらいしか知らないんだけど、と話したところ、後日彼や彼の友人の希望で伊豆の下田に行くことに。
下田で潜れる!!と内心ワクワクしていました。下田で潜るとなると、やっぱり雑誌で見ていたい神子元島とか銭洲とかの言葉が思い浮かぶわけです。
宿にサービスのインストラクターがピックアップにやってくるというので、準備を整えて、車に機材からなにやら積み込んで出発したわけです。港に向かうんだろうな、とワクワクしていたのですが、なんだか車が山の中に入ってく。????どういうこと?
なんだかやたらと長く車に乗っている。どういうこと?と思いながら車窓から外を眺めてインストラクターのお兄さんの話を聞いていたけれども、どこに向かっているのかさっぱりわからない。
車が止まって車から降りると、そこは雲見でした。
だ、だまされた!! (← 誰もだましてない。そもそも下田で潜るとは誰も言ってない)
お、おれの期待のワクワク感を返せ!!
とはいえ、ダイビング・ポイントまでボートで向かう、というので、機嫌を直す。雲見も地形が楽しいと聞くので、まぁやっぱりワクワクするわけです。しかもなんだかんだで初めてだし。
セッティングを済ませた機材をボートに積み込んで、ダイビングポイントに Go!!
白浜や串本のボートダイビングしか知らないので、まぁ、ボートが沖に向かうものと思いますよね?思うんですよ。南紀をホームにしている人間なら。でも港から出たボートが岸からぜんぜん離れない。離れないどころか、目立たないビーチにどんどん近づいていく。
ど、どういうことですか?ボートダイビングではないのですか?う、牛着岩とかではないのですか?
ボートがビーチに着いて、機材をボートから降ろすように指示がでる。みんなテキパキと自分の機材を降ろしていく。
ど、どういうこと?
そこが赤井浜でした。ボートダイブとちゃうやん!!ビーチやん!!だ、だまされた!! (← 誰もだましてない)
正直海の印象は薄いです。今ならオープンのコンファインドウォーターに最適とか思ってしまうのですが、当時わたしはまだオープン I の 1 レジャーダイバー。正直これなら白浜の円月島や串本の住崎 (ビーチ) や田子の浦ほうが……と思ってしまいました。関東の人、ごめんなさい。
このダイビングで覚えてることが 2 つあります。
ひとつは、やっぱり強烈でした。女の子が 1 人、ダイビング中に消えてしまったのです。やっぱり最初にそれに気がついたのがぼくで、バディはぜんぜん気がついてない。例のごとくガイドをしているインストラクターの元にダッシュ。
例のごとく、ハンドサインで消えた彼女のバディを指さして、彼女のバディが消えていると伝えるわけです。当然全員浮上してビーチにエグジット。するとやっぱり消えた彼女は、機材やら荷物をまとめていたところに居るわけです。
今日のイントラさんが女の子にどうしたのか?と訊いたら、潜っていて途中で怖くなってしまって浮上して 1 人でエグジットしてしまったとのこと。さすがに今日のイントラさんは、ちょっと怒りながらはっきりと言いました。「オープンで学んだ通り、水面で合流してください。必ずみんなで迎えに行きますから」って。
でも彼女が元気もなくて、叱られて悲しそうにしているのを見て、悟ってしまいました。ぼくがオープンを取って以降、普通に経験している、そしてコース基準でできるとされていたオープン同士のバディダイブって、実は普通じゃなかったんだ、簡単なことじゃなかったんだって。世の中のオープンを終えた直後の人は、普通バディダイビングはできない、そのことを悟った最初の 1 本になります。
そのときぼくは彼女を叱責したいとはかけらも思いませんでした。というのは彼女は以前の大瀬崎の彼の場合と違って不摂生のために自らトラブルを招いてバディとチームをほったらかしにしたわけではないからです。理由は訊いていないのでわかりませんが、ただ単にダイビング中に怖くなってしまって、オープンのマニュアル通りにできなかった。ただそれだけのことだったからです。
彼女を見て、この日の 2 本目からは、自分自身がダイビングそのものを楽しむのはもういいや、と思ってファンダイブのメンバーをチェックするように行動を変えました。なにをどうやればいいのかわかってなかったのですけど。
この日から、もう少しきちんとファンダイバーの管理を学びたい、こういった人たちのダイビング・ライフをサポートするにはどうすればいいんだろうか、と思い始めたのかもしれません。
大阪に戻ってからすぐに、とりあずはまずはアドバンスから取ることになります。オープンウォーター I のままでは、お話にならないから、ということになります。もちろんアドバンスだけでも足りないのは明らかなので、すぐにレスキューも取り、そうのうちに、もうインストラクターになるしかないと思い始めるのですが、それはもうちょっと先の話になります。
ダイバー消失事件の他に、もうひとつ覚えているのが、一緒に行った営業職の彼の放った一言。
「映画の彼女が水着に着替えたらみたいに、いろいろ遊べると思ったらぜんぜんなくて、移動するだけでつまんなかった」
いやまぁ、わからないくはないし、あの映画を真似たお店がたくさんあることも知っていましたが、あれってすぐに飽きるんですよね。だからみんなすぐに普通のファンダイブに戻っていく。
あれは映画で、サザンのミス・ブランニュー・デイが流れてて、何日もかけて撮影したカットが編集されて躍動感がでるようにつくられているので、いかにも楽しそうに見えます。ですが水中でグライダーを飛ばすのなんて一瞬で飽きてしまいますし、映画の中のような水中スクーターの使い方をすると、10 人中 10 人が酔ってしまってグロッキー状態になります。しかもあんな長時間水中スクーターを使うと、腕の筋肉がパンパンになって、筋肉ムキムキ人間になるか、通常は翌日以降に筋肉痛で苦しむことになります。
なので、少なくとも関西では、映画の真似をするショップは一瞬で消えて、どのショップも現在の主流となっているダイビングスタイルに戻っていきました。やっぱり映画の真似をしても、ダイビングとしてはとってもつまんないわけです。
どのダイバーもショップも、生物を見たり、写真を撮ったり、地形を楽しむという、普通のスタイルに一瞬で戻っていきました。やっぱり生物とか地形を見てたほうが、いろいろ楽しめちゃうので。