今日の雑記は上の mayu うみのいきものさんの楽曲「3分間」のノンダイバー向けのご紹介です。まずは聴いてください。むちゃくちゃかわいいので。
まず最初に、わたしたちダイバーが、毎回のダイビングで、どんな流れでダイビングを楽しんでいるのかを説明しておきますね。それを知ってるか、知らないか、あるいは経験してるのか、そうでないのかで、曲の味わいが変わってしまうので。
図は師匠とぼくたちが発見した和歌山県串本町に実在する塔の沖という、今ではとてもメジャーになったダイビング・ポイントになります。塔の沖発見と調査のときのログは公開してます。図は串本の ARK Diving Shop さんのホームページから拝借しています。
図で南北に横たわる黄色く描かれているかたまりが、塔の沖の根になります。塔の沖の根は隠れ根で根は水面下にあり、実際にダイビングするか、ダイビング・マスクを着けて水面から水中を覗いてみないと見えません。
ボートがダイビング・ポイントの上に着くと、ポイント上にアンカーを落としてアンカリングします。
図に赤丸で囲んだ錨のマークがあります。これがアンカーが落とされた場所、あるいは係留ブイ用のアンカーになります。"Start"、"End" と文字が書かれているところですね。
ボートから海にエントリーしたダイバーは、通常バディ単位で潜降していき、アンカーで全員が集合します。
アンカーに集合したら、ゲスト全員の残圧チェックが行われます。他に問題がないかどうか申告してもらいます。これらはすべてハンドサインで行われます。
問題がなければ移動を開始します。
図に移動ルートを示す赤線を便宜的に引っ張っていますが、それぞれのダイビングでこの通りのコース取りが採られるわけではありません。日によっても違いますし、何を見たいのかとかによってもコース取りは変わります。アンカーからほとんど離れずに、ひたすら根の岩で暮らしている小さな魚をひたすら見てる、というようなダイビングもあります。
どちらにせよ、最終的に "End" と書かれたアンカーに戻ってきます。
アンカーまで戻ってきたら、アンカー・ロープをつかみながら浮上を開始します。流れもなく穏やかな海況であれば、ベテランさんはロープにつかまらずに、ロープ付近でフリー浮上したりもします。
そして水深 -5m まできたときに 3 分間の安全停止というものを行います。これは減圧症リスクを低くするために行う、安全のための浮上停止です。
3 分間の安全停止が終わると、いよいよ水面に浮上します。
水面に浮上したら、1 人ずつボートにエグジットして、機材を下ろして、そのダイビングは終了です。全員がボートに戻ったら、アンカーを回収して、ボートは港へと向かうことになります。
以上のダイビングの流れを知っておくと、3 分間という曲をより直感的に味わうことができて、恋する女の子、かわいすぎやろ!!と無事なることができます。
このあとの曲の紹介は、最初に書いたときのライブ感を損なわないように、さわらずにおきます。
曲名の 3 分間だけで、ダイバーなら安全停止の 3 分間ということが瞬時にわかるんですが、そのわずかな -5m での 3 分間の女の子の恋する気持ちを歌っているのですね。
安全停止は 3 分なので、安全停止が終わったら浮上してエグジットしなきゃいけない。もっとこのバディと一緒に潜っていたいって、そんな歌なのですね。もうそれだけで、とてもかわいい。
「浮上する目印のアンカーは 思いのほか近くて」というところで、今バディと一緒にいる根にい続けたい、でも浮上を始めるアンカーがあんなに近くて、バディと一緒のダイビングがもう終わってしまう、という気持ちを歌いながらも
「さっき一緒にいた根から もう随分遠い」と、さっきまでバディと一緒にいた、アンカーからすごく近い根が、すごく遠く感じてしまうくらいに、安全停止中の女の子がどれくらいバディと一緒にいたかったのかまで、わかっちゃう。
本当は 1 番の歌詞の
だけど
どこでもいいわけじゃなくて
君の隣だから嬉しいの
というところで、この曲がラブソングだということと、一緒に潜っているバディの男の子が好きなんだ、っていうことがわかってしまうのですけどね。
でもその後から次々と、どれだけ彼女がバディのことが大好きなのか、ということが、ダイバーには瞬時に伝わるように、かわいく歌われれていきます。
Whisk (Imagen 4) にて生成。
Whisk Prompt:
The anime illustration shows a young man and woman, who appear to be in their late teens or early twenties, sitting on the bulwarks of a diving boat. The man on the left has short dark brown hair and fair skin. He is wearing a black and dark blue wetsuit. He is gazing at the woman with a gentle expression.
The woman on the right has dark brown hair that reaches down to her chin, with wavy bangs, and has fair skin and flushed cheeks. She is wearing a white and pink wetsuit. She is looking at the man with her hands on her knees and her body turned towards him, looking at him with a slightly embarrassed expression.
In the background, a vast blue ocean stretches out beneath a bright blue sky, with a soft white light emanating from the upper left. This may represent the sun. The surface of the water is painted with subtle reflections and highlights, suggesting a sunny day. The overall style is a Japanese anime/manga style, characterized by soft lines and pale tones.
ボートの上で目があって心拍数が下がらないってクライマックスのところも、どんだけー、って感じで、大変かわいい。
いや、心拍数は押さえないとエアの消費量増えるし、パニックになりやすいので、落ち着いたほうが、なんて下世話なツッコミが消し飛ぶくらいに、たいへんかわいい。
かわいすぎて、たいへんつらい (笑)
以下は下世話なダイビング用語解説になります。読む人はここをクリックしてください。オープンウォーターの講習で出てきたり、わたしたちダイバーが日常的に使う初歩的な言葉ばかりですが、ダイコンについてはちょっと深めに説明しています。そこまで詳しく知りたくないって人はすっ飛ばしてください。