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Used Diving Computer
PD
PD+
(a)MDT
(a)MDT
D
STOP | |
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ADT | |
TNT |
Name | Age | Gender | Bar. | Note | |
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Start | End | ||||
T さん | アドバンス受講中。 | ||||
M さん | female | アドバンス受講中。ショップ常連さん。今回スキップ。 | |||
F さん | female | アドバンス受講中。ショップ常連さん。 | |||
S さん | アドバンス受講中。 | ||||
H さん | female | アドバンス受講中。ショップ常連さん。 | |||
Notes:
この日、2 本目のダイビング。アドバンスの講習ではあるのだけれど、アドバンスでやらないといけない海洋は、午前中のササの根で終えているので、実質的にファンダイビング。イスズミ礁でのんびりダイビング。
早めの昼食の後に、オレンジハウスで簡単なブリーフィング。今回参加する全ゲストが潜り慣れてるポイントでもあるので、手短に済ます。
ボートの時間が近づいてきたので、車に機材を詰め込んで袋港に向かう。
だけど袋港で問題が勃発する。
今日 1 本目のササの根を問題なく潜っていたと思っていた M さんが車から出てきてない。そのことに気がついたのが、ボートに機材とタンクを積み込んでいるときだった。
どうしたのかな?と思って車にもどる。
M さんは、車の後部座席に座って、1 人泣いていた。
どうしたらいいのか、どう声をかけたらいいのかわからなかった。ただわかったのは、声をかけるのは男のぼくより、女性のチーフが声をかけたほうがいいということだった。
ぼくはチーフのところに行って「M さんが車のなかで泣いてるので、話を聞いて上げて」と頼んだ。
「なんで!?」とチーフがぼくと交代で車にすっとんでいって、しばらくしてもどってきた。
「そんな素振りはぜんぜんなかったけど、(ササの根が) すごく怖かったって」とチーフ。
その話を聞いた途端、胸がギュッと締め付けられるような気がした。ぜんぜんわかってあげれてなかった。普通に潜っているように見えていたので、M さんがそんなに怖かったなんて、ぜんぜん気づいてあげれてなかった。
ササの根は下まで降りると水深は -30m に達する。少し移動すると更に深い場所もある。下にいると、怖いからと言って気軽に水面に戻れる深さではない。怖いのにずっと我慢して誰にもそれを知らせずに潜ってたんだ。ぼくはアシスタントとしてと言うことではなく、同じダイバーとしてそのことに気づいてあげれないといけなかった。ぼくはみんなを見てるようで、なにも見ていなかったのだ。
よくよく考えたら 1 本目が終えてからも、いつも笑顔が絶えない M さんに笑顔がなかった。彼女も船に弱いので、船酔いで気分が優れないのかも、と安易に考えていた。そんな馬鹿な自分を悔いた。結局、その日、M さんは 2 本目のイスズミ礁のような易しいポイントでのボートダイビングをスキップすることになってしまった。
ぼくたちのせいだ。
このときのことを思い出すと、今でも胸がギュッとなってしまう。救いは、彼女がこれまで通り、ぼくたちのダイビング・ツアーに参加してくれて、ササの根だけでなく、その他の外洋ポイントにも一緒に潜れるようになったことだ。