No.: 11
Location: 和歌山県白浜町 円月島
Condition:
Date:
1987/09/26 (Sat)
Activity:
beach fun dive
 海況: おだやか
Temperature
Visibility
Bar.
Depth
Time
Instructor (or Dive Leader) Signature:
Air
Surf.
Btm.
Tank
Start
End
SAC
Ave.
Max.
Start
End
Btm.
Total
海恋 (AREN)
 
 
 
 
 
 
10
140
40
17.54
9
11
15:00
15:30
00:30
05:04
#8355 S.S.
m
m
m
bar
bar
ℓ/(barxmin)
m
m
 
 
 
 
 

   

15:00

EAN : %
PO2 :
MOD :
ERD :

 D 

 15:30 

PD 11m 

PD+  15m 

(a)MDT 130 

(a)MDT   75 

D  45 

STOP 00
RNT 00
ADT 30
TNT 30
Name Age Gender Bar. Note
Start End
児島さん (仮名) male OW I 講習からのバディ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Notes:

この日の引率はインストラクターの坂下さん (仮名)。

円月島は OW I の海洋実習で何度も何度も入っているので、慣れすぎているのか、ダイビング自体の記憶はあまりない。いつものというか、まるで自分の家のような円月島という気持ちがすでに芽生えている。やっぱりぼくは円月島が好きだ。

地理院タイルに円月島ビーチダイビングポイントの場所等を追記して掲載

将来アシスタント・インストラクターに認定されたばかりのぼくを激しく怒らせることになる丘くん (仮名) には、何もなくてつまらないところと言われてしまったけれど。ぼくは円月島の楽しいところなんていくらでも見つけることができる。なんでダイビングの楽しさが天から降ってくると思えるのか、今でもさっぱりわからない。ダイビングの楽しみなんて自分で見つけるものだ。

この日も、坂下さんの引率管理下ではあるけれど、児島さん (仮名) とバディ・ダイビング。いつも通りのダイビングという感じ。

女性のスタッフもアシスタントとして入っていたようなおぼろげな記憶もあるけれど、記憶違いの可能性もある。ログブックが残っていないので、そのあたりは今となってはわからない。

円月島の講習エリアのエントリーポイントは地図の京都大学白浜水族館の前のビーチになる。講習エリアといっても誰かがそう決めたわけではない。本当にただのビーチなので、みんなが講習に使っているってだけの話で、もちろんここでファンダイブをしても一向に構わない。ぼくはこの講習エリアとみんなが呼ぶポイントの砂地で、ひたすらいろいろ小さな生物を探すのも大好きだ。

赤丸で囲んだ駐車場と書かれた辺りが円月島のグラスボートの受付兼土産屋兼食堂となっていて、水族館の前の辺りまで 300m ほどをダイバーは機材を背負ってエッチラホッチラ歩くことになる。水族館前は狭い道路しか無いので車が止められない。この道路はタクシーのためにある。なので車を止めるとタクシーが通れなくなり、職員さんが慌てて飛んできて、車を移動しろと怒られる。なのでどのショップもグラスボートの駐車場に車を止めて機材をセッティングして、そこからひたすら歩くことになる。

また沼津の大瀬崎のように台車を使うことも許されていない。台車を置く場所がそもそもない。台車を道路の隅に置いておくと、また水族館の職員さんにタクシーが通れないと叱られることになる。なのでみんな 300m の道のりをエッチラホッチラ歩いていた。

南紀白浜は温泉と観光、海水浴の町なので、ダイバーより普通の観光客の方がよっぽど偉い人たちという扱いだったりする。それはおそらく白浜という町にとってとても正しい。だってダイバーは白浜を頻繁に訪れるけれど、頻繁だからこそお金がなくて現地に経済的にまったく貢献しない。白浜の経済を潤しているのは、もっぱらアドベンチャーワールドや温泉、海水浴に訪れる普通の観光客だということは事実なので、ダイバーは文句も言えない。肩身が狭いわけではないけど広くもなかった。

駐車場から水族館に向かう道路は、ビーチから 3m ほどの高さになる。途中ビーチに降りることができる階段が 1 箇所あるけれど、エントリーポイントからあまりに離れているために誰も使わなかった。200m も全機材を背負って砂浜を歩き続ける根性のあるダイバーは関西には……たまにおるな。

それで講習エリアのすぐそばで、京大水族館への道路がカクンと直角に曲がっているけれど、その曲がっている角の辺りが、ちょうどいい具合に岩場でビーチに降りれるようになっていて、ここの岩場でリレー方式で機材を降ろして、人も降りるって具合になっていた。

後にダイブマスターコースを受講中に、久しぶりに円月島ビーチを訪れることになるのだけれど、そのときは京大水族館前からビーチに降りる階段ができていて、おぉっ、となった覚えがある。でも今 Google Map を見ると、どう見ても階段は消えているし、それどころか道路自体壊れてるのではないか?という画像になっている。もしかしたら道路の曲がり角からもう降りれなくなってるかも知れず、見に行きたい欲が湧いてきて困っている。

防波堤から東が主に講習に使われるエリアになっていて、防波堤の西側が主にファンダイブに使われるエリアになる。防波堤の東側はグラスボートが航行するので潜水禁止域が設けられている。それを無視して潜っていると、グラスボートがやってきて、グラスボートのペラに巻かれて肉片になってしまうことになるので、潜水禁止域では絶対に潜ってはいけないルールに昭和の頃からなっている。

とはいえ堤防の先付近は、ダイバーが移動することは可能になっている。なので円月島と堤防の間をすり抜けるように水中や水面を移動するダイバーは普通にいるし、自分もそうしていた。

堤防の根っこの辺りは岩場になっていて、そこを機材を背負って東西に移動するのはちょっと大変だったりする。また円月島と堤防の間は、干潮時はお腹を擦るぐらいの水深になるので、グラスボートが近寄りようがない。なのでここは別にダイバーが通っても良いことになっていた。

それで堤防の西側だけれども自由に潜れるのかというと、そうではなかった。今でもそうなのかわからないのだけれど、円月島の西側までグラスボートがやってきて、昔はそこで海女のショーみたいなことをやっていると聞いていた。自分自身で潜れるんだからグラスボートなんて乗らないので見たこと無いけど。

そんな感じで円月島の西側もグラスボートの航路が設定されていたので、ファンダイブエリアの円月島のそばは近づいてはいけないと注意されていた。そりゃぁ迂闊に航路でダイビングしようものなら、グラスボートのペラに巻かれて肉片になるし、だれも肉片にはなりたくないから航路には近づかなかった。

なのでファンダイブエリアも、円月島の北端までしか潜れないと考えるのが正しい。肉片になりたいのなら止めないけど。でも誰かが肉片になったら円月島はダイビング全面禁止になると思う。

ネットで検索すると、今ではナイトダイビングもできるようになってるらしい。ぼくらの頃は 16 時には絶対にエグジットせよという鋼のルールがあったので、16時ぎりぎりまで円月島で潜っていると、現地サービスのスタッフが車でやってきて、ちゃんとエグジットしてるか確認に来る。まだ水に浸かっていたら現地サービスのスタッフにたいへん叱られる。当時円月島はおろか白浜でナイトダイブができる場所はどこにもなかった。

今の円月島でのダイビング事情もちょっと知りたいな、と思い始めている。

この日のダイビングの話が出てこなくて申し訳ないけど、1987 年頃の円月島でのダイビング事情についてちょっと触れてみた。