わたしは、これでも、この辺りの峠を、この軽トラで全て制した女。飛ばします。カーブはドリフトで曲がります。皆さん捕まっててください。後ろのタンクも転がらないように押さえててください。サービスまで 5 分でつかせます。この峠は誰にも渡さない!!
え?これは軽トラじゃなくてハイエース?そ、そういう気もたしかにします。
激走するのは冗談ですよ?ダイビング・サービスまで 15 分から 20 分はかかりますから、みなさんは寝ていてくださいね。
実は、寝ていてもらったほうが、疲れた顔で運転しているところを、見られなくて済む、な、なんて、考えてないのよ、か、考えるわけないんだから。
あ、やっぱり眠いかも。
こいつら、人が言ったとおりにスコスコ寝やがって、な、なんて、ちっとも思ってないのよ。思ってないんだから。
でも、水に浸かれば目が覚めるんだけどなぁ……
信号待ちかぁ。
信号待ちって……ま、前の車のウインカーが……ま、まるで催眠術のように……ね、眠すぎる……
いかん、眠すぎる、このまま運転するのは、あぶないかも、ろ、路肩に 5 分だけ止めて……じ、事故ったらいけないし……
5 分、5 分だけなら、い、いいよね……
路肩に車を止めて、言い終わらないうちに寝息を立て始めるインストラクターちゃん。
すー、すー、寝息をたてるインストラクターちゃん。
すやすやと眠るインストラクターちゃん。だが、口の端によだれのしずくが……
目を覚ましたお客さんに目撃されるも「寝てる……」と一言だけ言って、お客さんもあまりの眠さに再び夢の世界へ。よだれには気づかれていない模様。
うぉっ、っと言って目を覚ますインストラクターちゃん。
じゅ、15 分も寝てしまった……
よ、よだれ、だれもみてないよね?と冷や汗のインストラクターちゃん。
インストラクターちゃんシリーズは、あくまで架空のネタです。登場人物も全て架空の人物です。実在する潜水指導団体、ダイビングショップ、ダイビングサービス、ショップオーナー、インストラクター、ダイブマスター、アシスタントインストラクター、ダイバーとは一切関係がありません。ご注意ください。