2 本目のポイントの説明をします。
ドロップオフです。潮次第ですが、回遊魚ガンガンです。
今日は大潮なのでたぶん流れてると思います。でも午前中に入ったよそのショップさんの話では、今日は流れはあまり強くないそうです。なのでポイントについたらアンカーを打ちます。
エントリーしたら、アンカーで集合です。集合したら全員で流れに逆らって泳いでいきます。帰りは流されながらのんびりボートに戻りましょう。
もし流れが強くなっていたら、アンカリングはやめてドリフトで流しましょう。ドリフトも楽しいポイントです。
みなさん、シグナルフロートとシグナルホーンは忘れていませんね?
あまり流れてなくても、回遊魚ガンガンが期待できる美味しいポイントです。楽しみましょう。
それとドロップオフの下までいっちゃうと、大潮ということもあって下の水深が -55m を超えます。危ないので下まで絶対に行かないでください。
1 本目の最大深度が -30m と、けっこうな深さまで潜ったので、2 本目は 20m を超えないようにしてください。ダイコンのシーリングを出さないようなダイビングをお願いします。
ここからチャンバーまで 4 時間はかかります。 この 4 時間にさらにボートが港に戻る時間がプラスされます。他のショップさんは今日はいらっしゃいませんが、それでも全員がダイビングを終えてボートに揃わないと、ボートは港に戻れません。30 分程度はボートは動けないと思ってください。
それと救急車は狭い路地を通って港に入ってこれません。もし減圧症になったら、症状を抱えながら、徒歩で近くの車道までたどり着く必要があります。そこから病院まで車で 4 時間です。
ですから絶対に減圧症にならないダイビングをお願いします。
ドロップオフの中層を泳ぐことになるので、深度確認と中性浮力をしっかりと。エアの残量はスタッフだけでなくバディと必ず確認しあってください。自己管理とバディ・システムが安全ダイビングの基礎です。
流れてますので、いつも通りグループで潜りますが、当然バディ・システムを守るようにお願いします。皆さんそれぞれのバディは、出港前にお伝えしたとおりです。
バディ同士でのエアの確認はもちろんのこと、バディ同士でアイコンタクトを取りながらのダイビングをお願いします。
特にアイコンタクトと呼吸パターンのチェックは、バディの不調を知るために一番重要です。バディの様子がなにかおかしいと感じたら、遠慮なくスタッフに知らせてください。私たちもすぐにサポートに入ります。
エアの残量が 80 を切ったらスタッフに知らせてください。ボートに戻り始めます。
安全停止はいつもの通り -5m で 10 分程度を予定しています。安全停止用のラダーを水深 -5m に設置します。安全停止は、アンカーロープでも設置したラダーでもどちらでもかまいません。安全停止中は水深 -5m を維持してください。
安全停止用のラダーには予備のタンクをデポしておきます。もしもの場合は使ってください。今日のみなさんなら、必要ないとは思いますけど。
エキジットはいつもどおり安全停止地点からラダーまでスタッフがピストンしてお一人づつ誘導します。フィンを脱ぐ手伝いもしますので、スタッフにフィンを渡したら、そのままボートに上がっちゃってください。スタッフがボートにフィンを投げ入れます。フィンは機材を降ろしてから皆さんのメッシュバッグに回収してください。
ラダーでスタッフのサポートが不要なときは、ストップのハンドサインを出してください。レギュレータを外して喋ろうとすると、水を飲んじゃうことがあります。塩水でむせるとかなり苦しいです。むかし、よくやりました(笑)
海が荒れだした、トラブルがあった場合などの緊急時は、安全停止を中断したり省略する場合があります。そのような場合、皆さんの安全とを天秤にかけて、安全停止を中断したほうがよいと判断しています。その点はご了承ください。そのような場合に体調がおかしくなったら、すぐにスタッフに伝えてください。まぁ今日の海況だとぜんぜん大丈夫だと思いますけど。
ボートに上がってからの機材のオフティングは、ラダーから離れた場所でお願いします。後の人がボートに上がれなくなっちゃうので。
降ろした機材はいつもの場所に集めて置くようにしてください。機材を降ろしたら、いつもの通りボートの後ろでのんびりしてください。冷たい麦茶も用意しています。
以上ですが何か質問はありますか?
ん?サメが見れるか?ですか?
んー、どうでしょう?私もお客さんと年間 20 本くらい、このポイントに入ってますけど、 1 年で 1 度か 2 度の遭遇率です。なので今日会えるかどうかはちょっとわかりません。会えたらかなりラッキーです!!祈りましょう!!
ん?船酔いが心配?
わかります。大丈夫です!!私も弱いです!!その時は一緒にゲロりましょう!!(笑
よっしゃぁーっ!!今日も景気よくゲロるぜっ!!って覚悟を決めると、なぜか酔いにくいことに、この仕事をはじめてから、気が付きました。
あとボート上でも、テンション高めにするのが、船酔い予防にいいみたいです。わたしのような内気な人間でもテンションアゲアゲ人間を演じることで、船酔いが予防できています!!一緒にラスボス、ボート酔いを倒して、船酔いダンジョンをクリアしましょう!!
え、おまえは演じてるんじゃなくて地だろ?年頃の娘に何言ってんすか?(笑)
あとドリフトになった場合ですが……ドリフトが初めての人は挙手っ!!
あ、はい、そうですね。でも大丈夫ですよ。バディさんは、今シーズンのオフからダイブマスターコースを受講されるベテランさんです。スタッフも 1 人、そばに配置させます。不安や困ったことがあったら頼ってください。
ブリーフィングの最後になりますが……エアーが早い自信のある人は挙手!!
あ、え?誰が?いや、大丈夫じゃないですかね?人より倍ほど早いわけじゃないじゃないですか (笑)
もしエアが早くても凹まないでください。体調やなんかわかんないけどエアが早くなることは誰にでもあります。私たちスタッフにだってあります。わたしらは内緒にしますけど(笑)
でもお客さんは内緒にしないでください。エア残が少ないのは安全上のリスクです。
そもそもダイビングはエアが早かったり、体調を崩した人に合わせて行動するスポーツです。楽しみも、そうでないことも分かち合いましょう。しばらくしたらお酒のネタになります (笑)
え?呑み助?わ、わたしが?さ、最近はちょっと、お酒は控えてるんですよ?オ、オーナーに叱られて……
えー、えー、それじゃぁ、そろそろエントリーの用意を始めてください。やばい話はオフレコです!!
注: あくまで架空のネタです。実在する潜水指導団体、ダイビングショップ、ダイビングサービス、ショップオーナー、インストラクター、ダイブマスター、アシスタントインストラクターとは一切関係がありません。