これは何?
このリストはバディと協力してダイビングの計画、準備、実行を楽しむための参考資料です。パウチするか防水紙などにプリントしてご利用ください。またすべてのダイビング・スタイルを取り上げることは不可能なので、本当に基本的なことのみ取り上げています。お二人のダイビング・スタイルにあわせてお互いに協力して、お二人で拡張、改定してください。バディ・ダイビングの楽しみはあなたたちお二人だけのものです。
リスト
以下をバディと協力して行ってください。
- プランニング
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- 日程
- 目的地
- 目的地にあるダイビング・ポイント
- C カードランクと潜水能力で潜水可能なポイントのリストアップ
- 各ポイントの特徴
- 地形
- 潮流
- 想定最大水深
- ボート OR ビーチ
- アンカリングの位置 (係留ブイの位置)
- ポイントの見どころ
- その他
- カードランクと実力にマッチしているかの検討
- 利用可能現地ダイビングサービス
- AED の有無
- バディ・ダイビング受け入れ可能性
- その他
- ダイビングポイントの決定
- 現地サービスに受け入れ不能と回答された場合の代替案準備
- ポイントマップの準備
パウチして水中に持ち込むのを推奨
- ダイビングで何をするのかの決定
- 当日の予想天気
- 当日の予想水温
- 当日の月齢
- 当日の潮汐
- 現地への移動手段
- 緊急連絡先の確認と連絡手順
- 緊急時医療機関の確認
減圧障害治療が行える病院が望ましい
- お互いの欠点の確認 (カバーしあえるか)
- 耳抜きが苦手
- マスククリアが苦手
- 緊張しやすい
- 船酔い
- 適正ウェイト
- 中性浮力
- フィンキック
- その他
- ダイビング・コンピュータ? OR ダイブテーブル?
ダイビング・コンピュータ非所持の場合現地サービスに利用拒否される場合もある
レンタル可能性調査
- タンクレンタル先
都市部?現地?
- バディを支えるための追加トレーニング等
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- 苦手スキルのリストアップ
- 苦手スキルの再履修
- ステップアップコースの受講
- その他
- バディとしての適任性
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- バディを支えるためのスキルアップを志向しているか
- ダイビングに必要な講習の終了と認定の確認
- 機材に関してバディへの依存の有無
特にシグナルフロート、ダイブホーン、ダイブミラー、ポケットマスク等の緊急グッズなど
- ダイビングコンピュータを所持しているか
全日程に渡り揃ってダイブテーブルをつかうのであればそれでもよい
ただし現地サービスに拒否される場合あり
- 機材のメンテナンスと保守
- バディの機材の操作方法の理解
- スキルの維持とブラッシュアップ
- トラブル予防技能を身に着けているか
- 緊急手順を理解しているか
- 全てのプロセスでの過度の依存
- 共にダイビングに取り組む姿勢があるか
- 判断を丸投げしてこないか
- きちんと自分の考えを述べるか
- そのダイビングに熱意を持って取り組んでいるか
- バディとして助け合う精神を持ち合わせているか
- いざというときにバディとして助け合えるか
- バディに依存することで手を抜こうとしていないか
- バディとしての不整合がある場合の調整可能性
- きみはわたしが信頼するバディだと最終的にお互いが言い切れるか
- 共にダイビングを行えるかどうかの最終判断
- 当日の移動
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- 運転区間の分担
- 車の運転の交代のタイミング
- 休憩場所
- 移動費用の分担
- 車中で流す音楽とか
- その他
- 現地サービスの確認と申し込み
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- 現地サービスの施設内容の確認
- 利用申込
- 決済方法の確認
先払い?後払い?等
- バディ・ダイビングが可能かの最終確認
- 希望ポイントに入れるかどうかの最終確認
カードとログの提出
- ダイビング・ポイントに関する徹底したヒアリング
- ポイント・マップの確認
- ボートの時間の確認
- AED の場所の確認
- 電話の場所の確認
- 医療機関の再確認
- その他注意点の確認
- バディとの打ち合わせ
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- 緊急連絡先と緊急連絡の手順再確認
- ダイビング計画策定
- ダイビングの目的の再確認
- 最大水深
- 潜水時間
- 終了時最小残圧
- NDL あるいは MDT に対してどれくらい余裕を残すか
- コース決定
- 計画を中断したり引き返す場合の残圧
- ダイビング中の位置取りの再確認
- ハンドシグナルの再確認
トラブル発生時を中心に
- 緊急時の手順の再確認
- 必要な水面休息時間の確認
- 潜降方法
ロープ?フリー?
- 耳が抜けないときなど問題発生時にどうするかの確認
- 計画中断を決定する場合の項目
- ダイビング中のチェック
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- 耳抜き不調などの身体状況の確認
- 2、3 分おきの残圧の確認
- 2、3 分おきのアイコンタクトとOKかどうかの確認
- 呼吸が早すぎたり乱れがないかの常時チェック
- バディにトラブルの予兆がないかの頻繁な確認
- バディの行動に異常がないかの頻繁な確認
- 緊急時の打ち合わせ通りの実行
- 浮上時にリバースブロックがないかの確認
- ダイビング終了後
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- ロギング
- ダイビングで明らかになった課題の確認
- 次のダイビングに課題をどう盛り込むかの相談
- 次のダイビングの計画 (バディとの打ち合わせに戻る)
使い方ガイド
このリストは、バディ・ダイビングを自分たちで計画・実行するための行動指針をリスト化したものです。これを参考にしたからと言って 100% の安全を保証できるわけでは有りませんが、C カードを取ったばかりでも、リストをチェックしながら、バディと協力して進めることで、大きくあなた達が安全にダイビングを行うことに寄与するはずです。
可能な限りこのリストを鵜呑みにするのではなく、バディと協力して自分たちに適したリストに変更して活用してください。
"ダイビングで明らかになった課題の確認" は無理やり課題を見つける必要はありません。無理やり課題を見つけようとすると、それはダイビングのあら捜しになってしまい楽しさが激減です。今の 2 人の課題はお互いにこんな感じだよね?やっぱりレスキュー受けとく?って程度にして、ほどほどにしましょう。
また、ダイビングを行う前に必ずオープンウォーターなどのマニュアルを読み返して復習し、ダイブテーブルの項で潜水計画のあり方を復習し、講習を受けたときに教材に含まれていたバディ・チェックリストを活用してください。このリストはマニュアルやバディ・チェックリストの代わりにはなりません。
そしてもしバディ・ダイビングで困ったことがあれば、あなた達が信頼できるインストラクターに相談してください。そのインストラクターはきっとあなた達の 1 先輩としてアドバイスをしてくれるでしょう。
間違えてはいけませんよ?インストラクターはあなた達を助けるためのアドバイザーです。バディと一緒にどうするのか、最終決定をしてください。決定を他人に丸投げしてはいけません。
1987 年に NAUI Open Water I のカードを取得してから、ぼくはショップを利用するだけでなく、バディと一緒にバディ・ダイビングも楽しんできました。周囲の認定ダイバー全てがそうでした。オープンウォーターを取ったばかりのぼくたちにもできたのですから、あなたたちにもきっとできます。
バディ・ダイビングを楽しむあなたたちと、海で出会うことを楽しみにしています。